抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年の水平軸プロペラ形大型風車の翼端は,地上から100m以上の高さに達するため,高い確率で雷を受ける。この時,雷がガラス繊維強化プラスチック(GFRB)などの翼構造材を貫通した場合,翼内部の空気や水分の急激な熱膨張が発生して大きな損傷に至りやすい。大型風車翼のレセプタ脱落事故を調査した結果,貫通雷による翼損傷がレセプタ接着部の剥離を招き,脱落に至ったものと判断された。レセプタ脱落事故の再発防止策として,接着強度に劣る金属面でなく,強度に優れたGFRP同士で接着力を担保するような新型レセプタ構造を開発した。貫通雷を模擬した翼内部への大電流アーク試験(電荷量600C~1500C)の結果,放電後10ms以内に内圧が200kPaまで上昇し,トレーリングエッジ側接着部が開口したが,レセプタと引き下げ導線端部の導通は正常であった。大電流アーク試験後のレセプタの引張強度を評価した結果,遠心力極値荷重の16倍を超える強度を有していることを,確認した。以上により,新型レセプタを適用することにより,貫通雷損傷によるレセプタ脱落の可能性を効果的に低減できるものと判断した。