抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
土佐備長炭窯(以下「窯」という)で,側壁と床を耐火レンガで製作した窯(以下「耐火レンガ窯」という),同じく赤レンガで製作した窯(以下「赤レンガ窯」という),および側壁と床を赤レンガで製造し側壁の赤レンガの上から赤土を貼り付けた窯(以下,「改良土窯」という)の3種類の窯の比較と土佐備長炭の製炭に係るデータの収集を行い収率,品質等の調査を行った。各窯の平均収率(絶乾重量比)は耐火レンガ窯17.1%,赤レンガ窯16.6%,改良土窯17.2%であり,各窯の平均収率間に有意な差は認められなかった。さらに,各窯で製炭された備長炭のA区分(備大丸,備丸,備小丸,備割,備細丸),並びにA区分とB区分(徳丸,徳小丸,徳細丸,徳割)の合計(以下「A+B区分」)の平均占有率を比較するとA区分は,耐火レンガ窯54.8%,赤レンガ窯51.8%,改良土窯58.7%,A+B区分は,耐火レンガ窯74.8%,赤レンガ窯74.9%,改良土窯81.2%であり,改良土窯で製炭した備長炭はA区分並びにA+B区分の割合が他の窯と比較して,やや高い傾向が見られたが,統計的に有意差が認められるほどではなかった。これらのことから,改良土窯で製炭される備長炭の収率は他の窯と変わらず,区分については若干A区分とB区分の占める割合が高い可能性も残されているが,本研究においては他の窯と比較して差が認められなかった。(著者抄録)