抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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互いに混合・溶解しない2種類の相から成る水溶液系(ATPS:aqueous two-phase system)における混合および抽出をチップ上で行う技術に関し,絶縁基板上の電気的濡れ(EWOD:electrowetting on dielectric)を利用するデジタル微小流体工学(DMF:digital microfluidics)を応用した技術(EWOD DMF)を用いてATPS液滴を作製する手法,およびATPSからの成分抽出(ATPE:aqueous two-phase extraction)プロセスについて検討した。ポリマ/ポリマの2相(P/P)としてポリエチレングリコール(PEG)とデキストラン(DEX),ポリマ/塩の2相(P/S)としてPEGと硫酸アンモニウムの組合せを用いた。EWODチップを試作し,同体積のPEGとDEX,あるいはPEGと硫酸アンモニウムを別々に滴下し,これらの液滴を接触,合体させたときの自己混合作用の有無,液滴形状や相の変化挙動などを検討した。次いで,混合溶液からの成分抽出の可否について調べた。最後に,2相界面での変化挙動や自己混合作用などについてレイノルズ数,ぺクレ数,キャピラリ数,ボンド数などの流体工学の観点から考察した。今回見出した自己混合作用およびチップ上でのATPSの形成は,今後の携帯型微小流体機器などに応用できる。