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J-GLOBAL ID:201502203128471845   整理番号:15A1278791

伊豆諸島新島における海浜性トビイロヒョウタンゾウムシ(ゾウムシ科,クチブトゾウムシ亜科)に山頂部からの発見例について

著者 (2件):
資料名:
号: 19  ページ: 41-43  発行年: 2015年09月30日 
JST資料番号: L5872B  ISSN: 2185-9787  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 短報  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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トビイロヒョウタンゾウムシScepticus uniformisは,宮城県以南の太平洋岸から琉球列島にかけて分布し,海岸の砂地に生息する。成虫は,ハマゴウやハマヒルガオ,ネコノシタなどの海浜性植物を加害する広食種で,幼虫は砂中で根を食害するものと思われる。成虫は,後翅が退化し歩行のみで移動するため,自主的な移動分散能力が高いとは考えにくい。伊豆諸島では,本種の生息環境である海岸砂地が存在する伊豆大島や新島,式根島,神津島で生息が確認されている。近年の調査で,新島では海岸域に加え,島の山頂部にも本種が生息していることが明らかとなった。本種の生息環境として,海岸から離れた山頂部からの発見例はこれまで知られていなかったので報告するとともに,その分散要因についても考察した。新島の海岸では,イソギクやハマゴウが自生し,その根際から本種が見つかる。宮塚山ではテリハノイバラから,石山ではイタドリやオオバヤシャブシの株元から得られた。本種は色彩に変異が大きく,地域による形態変異も知られているが,新島における海岸と山頂部で得た個体群間では差異が認められなかった。分子系統解析を行ったところ遺伝的差異もほとんど認められなかった。すなわち,海岸の個体群が近年になって山頂部に生息域を拡大したか,現在も両個体群間で遺伝的交流が存在する可能性が高いことが示唆された。新島では,島の周辺の地形が急峻で,トビイロヒョウタンゾウムシが歩行しながら生息域を広げたとは考えにくい。伊豆諸島のうち,式根島や神津島でも同様であるが,新島でのみ山頂部に生息する。伊豆諸島のうち新島にのみ生息する動物としてニホンジカがいる。ニホンジカの脚や体に卵や初齢幼虫が砂ごと付着し,山頂まで運ばれた可能性が考えられた。
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分類 (1件):
分類
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個生態学 
引用文献 (9件):

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