抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿は,中国製造業の企業個票データを使って,生産性のレベルと成長率,国有・非国有企業間格差の地域分布の可視化を試みたものである。その方法として,我々は地域ブロック単位で地理的な重み付けを行うブロックGWR(Geographically Weighted Regression)と,さらにそれを固定係数の説明変数も含む混合型に拡張したブロックMixed GWR(MGWR)を新たに提案した。それらの主な利点は,たとえ個票データに地理座標がなくとも,個票と地域単位の地理座標との接続が可能であれば,地理的可変係数を推定することができる点にある。とくにブロックMGWRは,個票データの属性を固定係数の説明変数として含めることができるため,柔軟なモデリングが可能であり,その適用範囲は広いと考えられる。ブロックMGWRを適用した実証分析の結果から,中国の成長は地理的偏りが大きかったが,企業生産性にも大きな地域差が存在したことが明らかになった。具体的には,生産性の成長率は長江中下流以南の地域(とくに湖南省の長沙市周辺)で高く,国有・非国有企業間の生産性格差は華北から西部内陸にかけての地域で大きかったということが明らかになった。(著者抄録)