抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
SIMD実行によって引き起こされる分岐発散は,GPUの効率低下を引き起こす主要な問題である。この分岐発散を改善する手法として,括出しと呼ばれる最適化が有効であることが知られている。しかし,従来の括出し法では,依存関係をもつ複数の計算を括り出す際,新たな分岐の挿入を複数回必要とする場合があった。本稿では,演算子の一致性だけに基づいた従来の括出し法を拡張し,括り出す計算の依存関係も考慮した括出し法を提案する。その上で,より大きな依存構造をもつ計算を優先して括り出すことによって,従来法よりも多くの括出しを,一度の分岐挿入で実現する。また,各分岐の訪問順序を考慮して括り出すことで,入れ子になった分岐からの括出しも可能にする。提案手法の有用性を示すため,SPEC CPU2000とGPUの各ベンチマークを用いて実験を行ったところ,従来法と比較し最大で77%多くの括出しを実現し,最大で約12%の実行速度向上が得られることを確認した。(著者抄録)