抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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景観紛争の経済分析に対して批判的な検討を行った。コースの定理を景観紛争に適用すれば,景観価値の定量評価と有効に機能する市場の組み合わせによって景観保護の問題が解決すると考える。このとき,景観利益の定量評価により,権利を明確にして取引費用を抑えることで,コース流の取引費用ゼロの世界に近づけることが景観紛争の解決になる。このアプローチは,利害関係の異なる多主体の当事者間での交渉を想定していない。フリーライド問題を想定するとコースの定理が想定する交渉解が成立しない。そこで,単に外部不経済を直接規制するのではなく,制度的枠組みにおける権利の明確性と取引費用を比較して,最も効率的な帰結を齎す組み合わせにすべきというのが,コースの定理の政策的示唆である。