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J-GLOBAL ID:201502204348076447   整理番号:15A1085808

単一細胞解析が示すヒトの転移性乳がん細胞における幹細胞プログラム

Single-cell analysis reveals a stem-cell program in human metastatic breast cancer cells
著者 (14件):
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巻: 526  号: 7571  ページ: 131-135  発行年: 2015年10月01日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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がんの分子的,遺伝的基盤についての理解が大きく進む中で,いまだに転移はがんによる死亡率の90%以上の原因となっている。転移の開始と進行を理解することは,転移性疾患を治療し,防ぐための新たな治療戦略を開発する上で非常に重要である。現在の一般的な理論では,転移はユニークな性質を持つまれな腫瘍細胞から開始するとされ,この細胞は幹細胞のように働いて,転移性腫瘍を開始し,伝播させる能力を持つと考えられている。しかし,ヒトの乳がんでは転移開始細胞はまだ同定されておらず,転移が階層的に体系化されているのかどうかは不明である。本研究では,初期段階の転移細胞が,独特な幹細胞様の遺伝子発現特性を持っていることを単一細胞レベルで示す。ヒト乳がんの患者由来の異種移植片モデルから転移細胞を明らかにし単離するために,我々は高感度の蛍光活性化セルソーティング(FACS)を用いた解析法を開発し,この手法によりマウス末梢組織において個々の転移細胞を数えることを可能にした。我々は,転移腫瘍量の少ない組織と多い組織から分離した転移細胞について,遺伝子発現特性を比較した。低腫瘍量の組織から分離された転移細胞は,幹細胞性,上皮間葉転換,生存促進性,休眠状態に関連した遺伝子の発現増加が特徴的であった。対照的に,高腫瘍量の組織から分離された転移細胞は原発腫瘍細胞と類似しており,より不均一で,分化した上皮系の遺伝子をより強く発現していた。低腫瘍量の組織から分離した幹細胞様の転移細胞を移植すると,高い腫瘍開始能を示し,腺上皮様がん細胞を生み出すように分化することができた。転移腫瘍の増大化は,細胞増殖の亢進やMYC発現の増加と関連しており,サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害剤の投与により抑えることができた。以上の結果は,転移の階層モデル,すなわち転移は幹細胞様細胞により開始され,これらの細胞が増殖,分化することで転移が進行していくというモデルを支持する。Copyright Nature Publishing Group 2015
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分類 (1件):
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腫ようの化学・生化学・病理学 
タイトルに関連する用語 (5件):
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