抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーはエネルギー自給率の向上や地球温暖化対策として期待できる貴重なエネルギーである。政策的な観点から,今後再生可能エネルギーが大量に系統に導入されることが予想される。しかし,受け入れる系統側の規模が大きければ問題はないが,島嶼地域などの小規模自立系統にとっては周波数の安定維持が困難であることが予想される。本稿では,このような時に分散設置された複数の蓄電システム(BESS)に対して仮想発電機制御を適用することにより,専用の通信手段を介さずに自律分散的にBESS群を同期運転させて周波数の安定維持に貢献できる新たな制御方法を提案した。この場合,同期発電機の出力制御における周波数ドループ特性に代わる制御特性として,BESSの蓄電エネルギーの充放電制御向けに,蓄電装置の残存エネルギー容量(SOC)検出に基づく周波数ドループ制御方式を新たに提案した。さらに,BESSのSOCをリアルタイム制御信号として適用するために,カルマンフィルタをSOC検出部に適用する方法を提案した。そして,カルマンフィルタを適用して蓄電装置のSOC検出信号から制御信号を作成し,それを仮想同期発電機制御に適用した場合の動的シミュレーションを実施した。シミュレーションケースとして,1)3台のBESS全部の周波数ドループが同一の場合,2)1台のみを変更した場合,の2ケースを実施した。そして,このシミュレーションの結果について考察した。