抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
2006年の『Learning to Think Spatially』というタイトルの全米研究評議会のレポートの公表以来,空間思考は地理情報科学及び地理教育の場で注目を引きつけてきた。近年では,地理的コンテクストにおける空間思考能力を測るテストがいくつか開発された。にもかかわらず,これらのテストの信頼性及びテスト問題と地理空間思考の要素の関係は明白ではない。さらに,ほとんどの試みが,日常生活上の行動や関心といったさまざまな要因がテストスコアに与える影響を調査していない。本研究は,地理空間的思考能力テストを改良し,テストスコアに影響を及ぼしているさまざまな要因を検討しようとした。本研究において使われるテストは,Lee及びBednarz(2012)によって開発されたSpatial Thinking Ability Testの改訂版である。地理空間能力の要素の独立性及び代表性を考慮し,6つの質問項目を選んだ。回答者の地理空間スキルとその事前知識を区別するために。地名を記さない資料を用いた。90人の大学生のサンプルから得られた結果は,6つの質問項目の各スコア間の相関関係は低いことを示した。3つの質問項目(空間パターン,空間の相関関係および景観の視覚化)のスコアは,地理学や地図に対する学生の関心及び彼らの方向感覚と密接な関係があった。特に,学校での地理学の経験及び専門知識が,地理空間思考能力の特異的要素において顕著に見られた。(翻訳著者抄録)