抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
東京都における浸水対策の取組みを紹介する。かつては水害といえば河川の氾濫によることが多かったが,昨今では水害の多くが内水氾濫によるものであり,東京都では浸水被害のうち約8割が内水氾濫による。東京で都市型水害が顕在化したのは昭和56年7月の豪雨で,翌年に雨水再整備計画が策定された。現在の東京下水道における浸水対策は以下の通り。1)対策促進地区:浸水危険性の高い20地区を重点化して基幹施設を整備し,現在で時間50mm降雨に対する浸水解消率は67%。2)大規模地下街対策:9地区について時間75mm降雨に対して対策し,現在4地区が完了。3)超過降雨対策に着手:都区部において甚大な被害を受けた地区を対象に被害軽減を目指して「豪雨対策下水道緊急プラン」を策定(75mm対策地区・50mm対策地区・小規模対応地区)。ソフト対策としては,「降雨情報・東京アメッシュ」「ハザードマップ」「下水道幹線水位情報」「相談窓口」等を整備している。今後の対策の方向性として,「河川と下水道との連携」「水防法の改正による下水管理者の役割の変化」などが考えられる。