抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,自動車用ホイールのディスク中央部に配置されているリム付きの塑性成形穴の穴広げ性を研究の対象とし,この穴広げ成形の下穴のせん断法として,対向ダイスせん断法に着目した。そして,この対向ダイスせん断法の適用に際しては,工具構成を簡易化した対向ダイスせん断法(簡易対向ダイスせん断法.)の適用を検討すると共に,その検討には,簡易対向ダイスせん断法を実験室スケールのプレス成形により検証し,下穴成形条件が後続の穴広げ性に及ぼす影響を評価した。本稿では,まず,簡易対向ダイスせん断法の概要に触れ,このせん断法は,予穴を有するブランクを用いて,負のクリアランス条件下で,パンチによる切込みを行う第1の工程と,工具の衝突を避けるために正のクリアランス条件に変更する第2の工程とからなると説明した。検討に当たり,実機ディスクの形状を部分的に抽出した材料モデルを用いた実験室的な検討方法を採用した。検討の結果, 1)負のクリアランス条件-20%で実施した,簡易対向ダイスせん断工程における第1圧下時の圧下量条件については,30%が穴広げ性の観点から最も良好な条件である。2)簡易対向ダイスせん断法による下穴成形は,慣用せん断法よりも後続の穴広げ成形時の成形性に及ぼす影響が良好であることが分かった。