抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論文では,ツインタンデム建造方式を採用する某造船所のブロック組立ラインのスケジューリング問題について考察した。ツインタンデム建造方式とは,建造ドック内に,2隻を横に並べて1組とし,これを縦に2組並べ,この2組4隻を1サイクルとして建造する方式をいう。主に同型船を扱う当該造船所においては,年間の建造隻数から建造ピッチ日数が定められ,1サイクル4隻分の総組ブロックの搭載日程が決定される。年間の建造隻数を増やすため建造ピッチを短縮する場合,総組場へのブロック引き取りに対して,コンベアラインからの出棟が適切に管理されていないと,2隻分しかないストック区画数の不足が懸念される事態となる。しかしながら,コンベア定盤数やストック区画数の制約を満たし,総組開始日にできるだけジャストインタイムとなるように,各ブロックの組立開始日を決めることは,表計算ソフト上で手作業で行う現状ではかなり難しい。一般に,スケジューリングとは事象を生起させる順序やタイミングを管理することを指し,システム理論上は離散事象システムとしてのモデリングと制御の問題となる。本論文では,Heidergottらの文献を参考にして再検討した。その結果,コンベアラインとストックヤードをMax-Plus代数を用いてモデル化を行った上で,ジャストインタイム・スケジューリングをある連立一次不等式の最大解として求めることができた。