抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
クラウドシステムの一形態としてSaaS(Software as a Service)の普及が進んでいる。必要とするシステムの品質を維持する方法としてサービスレベル管理が用いられているが,従来のサービスレベル管理では技術要件の項目のみを扱っているため,SaaSが提供するアプリケーションの業務的品質を管理することが困難であった。本研究では,まず従来電子情報技術産業協会から提案されている技術要件に関するサービスレベル項目を実システム対象に列挙することで品質の「見える化」の効果を検証し,そのうえで財務会計システムを例として業務要件に関するサービスレベル項目の拡張を行った。財務会計のプロセスとデータの関係をモデル化し,そのモデルに従って,業務プロセス毎の性能・機能性・利用性などのソフトウェアの要件と,スピード・正確性・リスク対応など人の活動に関する要件を抽出した。さらに,技術要件および業務要件の両者を含むサービスレベル項目表をもとにして,顧客へのヒアリング,SLA案の作成,顧客とサービサー技術者との合意形成を経て,継続的なサービス品質管理をしていくための手順と必要書類を明らかにした。以上の開発の状況とともに,実運用システムへの適用を想定した定性的な評価について報告する。(著者抄録)