抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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我々は標準的な活性汚泥系について,その流入下水中有機物の酸素消費と,活性汚泥のOURの挙動を精査することで,その有機物除去メカニズムを明らかにした。すなわち,曝気槽においては,有機物は下水液相中から約8時間で除去されるが,これは有機物の液相中から汚泥(フロック)への移行によるものと考えられる。これは以下の2つの調査結果に因る。第一に,その有機物が好気性生物によって分解されるに必要な時間と,有機物を保持した活性汚泥がその内生呼吸期に移行するに要する時間とが,双方とも10日程度とほぼ同じであること。第二に活性汚泥中の従属栄養細菌数が,下水中とほぼ同じである10
7/mlであったことから,8時間の滞留時間では液相中の有機物は分解され尽くされ無いと考えられるからである。また,この移行については,液相中有機物,活性汚泥それぞれの酸素消費速度がほぼ等しいことを定量的に解析できたことからも裏付けられた。また,酸素消費速度係数を求めることで,移行した活性汚泥中有機物がその除去過程において,より高い被酸化分解活性となった可能性を確認した。(著者抄録)