抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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化石燃料の燃焼により大気中に放出されるNOxやSOx等により,降雨中の溶存成分濃度及び組成が短時間で変化することが考えられる。このため,本研究では,東京都世田谷区及び江東区の2か所で1時間ごと,あるいは10分ごとという短時間ごとに降雨を採取し,水質及びその変化の特徴を検証して雨水の水質形成要因を明らかにすることを目的とした。その結果,以下のことが明らかになった。1)降雨中においてSO
42-に対するNO
3-の比は地点による差異を示し,Cl
-に対するNa
+とMg
2+比は海水組成と酷似した。これらの比は降雨の時間経過によっても変化しない。2)同一の起源をもつ塩分同士の比は降雨時間が経過しても一定であり,起源の異なる塩分では降雨の時間経過により濃度変化の傾向が異なる。3)降雨強度により水質は異なり,転倒ます型雨量計で計測できる降水に関しては降雨中の水質組成はNO
3-とSO
42-を主とする。また,台風時のように降雨強度が著しく強い場合には,溶存成分濃度が純水近くまで低下する。