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J-GLOBAL ID：201502207373289209   整理番号：15A1146067

流紋岩質軽石凝灰岩を用いた吸着実験におけるストロンチウム溶解の影響

Strontium dissolution effect on the adsorption experiment with rhyolitic pumice tuff

著者 (4件)： RAJIB M. (Saitama Univ., Saitama, JPN) ,  OGUCHI C. T. (Saitama Univ., Saitama, JPN) ,  SASAKI T. (Kyoto Univ., Kyoto, JPN) ,  KOBAYASHI T. (Kyoto Univ., Kyoto, JPN)
資料名： Geochemical Journal  (Geochemical Journal)
巻： 49  号： 5  ページ： 539-548  発行年： 2015年 
JST資料番号： S0495A  ISSN： 0016-7002  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 低レベルおよび中レベル放射性廃棄物の主要元素のひとつであるSrの吸着係数の決定は,廃棄物処分場の性能を評価する上で重要なステップである。流紋岩質の軽石凝灰岩は日本における放射性廃棄物処分場の有望な母岩としてすでに選ばれているが,それに対するSrの吸着係数をバッチ吸着実験により研究した。軽石凝灰岩の一部分は酸化しており,こうした酸化還元の影響を新鮮な凝灰岩と比較した。10^-6及び10^-7mol/dm³という低い初期濃度では,分配係数は-0.3から-9.6mL/gの範囲の負の値を示した。これは,初期濃度を超えるより高いSr濃度が平衡状態の水溶液相で見られたためである。バッチ溶解実験により,新鮮な凝灰岩及び酸化された凝灰岩でそれぞれ8.27×10^-7及び4.76×10^-6mol/dm³というかなりの量のSrを軽石凝灰岩が放出することが明らかとなった。平衡状態において溶解したSr濃度を取り込むことにより,酸化された凝灰岩については分配係数の値の大きな変化が見られた。したがって,溶解の影響を考慮することは,特に酸化還元帯の固体に対しては,低い初期濃度を用いる際に容易に溶解する核種の分配係数を適切に評価する上で不可欠である。溶解の効果を取り入れるために,既存の方程式のわずかな改良を行い分配係数を決定した。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *凝灰岩 ,  軽石 ,  *吸着 ,  *溶解 ,  分配係数 ,  *ストロンチウム ,  放射性廃棄物処分施設 ,  濃度依存性 ,  酸化環境 ,  *低レベル廃棄物 ,  *中レベル廃棄物

分類 (2件)： 地球化学一般  (DD01010E) ,  放射性廃棄物  (MB05000Y)

引用文献 (59件)：

• Akiba, K. and Hashimoto, H. (1990) Distribution coefficient of strontium on variety of minerals and rocks. J. Nucl. Sci. Technol. 27, 275-279.
• Almann, S. and Bruno, J. (2001) Using thermodynamic sorption models for guiding radioelement distribution coefficient (<i>K</i>_d) investigations: A status report, Part-I&II; Nuclear Energy Agency, Organization for Economic Co-operation and Development, 15 pp.
• Amonette, J. E., Baer, D. R., Liang, Y. and Colton, N. G. (2001) Microscopic effect of carbonate, manganese, and strontium ions on calcite dissolution. Geochim. Cosmochim. Acta 65, 369-379.
• Armatas, G. (2006) Determination of the effects of the pore size distribution and pore connectivity distribution on the pore tortuosity and diffusive transport in model porous networks. Chem. Eng. Sci. 61, 4662-4675.
• Atun, G. and Kaplan, Z. (1996) Influences of salt concentration, loading and pH on strontium adsorption. J. Radioanal. Nucl. Chem. 211, 425-436.

タイトルに関連する用語 (5件)： 流紋岩 ,  吸着 ,  実験 ,  ストロンチウム ,  溶解