抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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煉瓦造りの土木構造物が建設されなくなって久しいが,煉瓦の土木材料としての復権の可能性として,「煉瓦造りのアーチ式車道橋」を検討した。煉瓦は,リサイクル材利用煉瓦の製造により,これからの循環型社会の形成に寄与することが考えられる。そこで,石造アーチ橋の移設復元を参考とし,煉瓦造りのアーチ式車道橋の実現に向け,実橋での載荷試験とシミュレーション解析による安全性の検証を行った。載荷試験は,1層積み・2層積みとし,アーチ幅は1.0m・2.5m・5.0mの3ケースとした。その結果,リサイクル煉瓦によるアーチ構造は高い対荷性を示し,3層積みアーチを基本構造とした。個別要素法によるシミュレーション解析の結果,3ケースともに最大変位は6.0~6.2mm,最大圧縮応力は2.5~3.3N/mm
2で,幅による大きな変化はみられず,高い耐荷性を示した。この結果を踏まえ,2011年に鹿児島県JR栗野駅前に,橋長10m,幅員11m,径間長5mの煉瓦造りのアーチ式車道橋が建設された。