抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
林道における横断溝間隔の実態を調査し,既往の目安と比較した。184排水区間のうち90%は少なくとも片端が開設後に追加された簡易な横断溝であり,横断溝間隔は維持管理の中で調整されてきたと考えられる。排水区間の長さの度数分布は対数正規分布に適合しており,数の上では全体の14%にすぎない100m以上の排水区間が総延長の37%を占める一方,50m未満の排水区間は総延長の25%を占めるにすぎなかった。簡易横断溝は路線全体に万遍なく追加されたのではなく,侵食状況等を考慮して選択的に追加されてきたと推察される。目安と実際の排水区間の長さとの差の平均は+19m(SD=57m),最頻値は+25mであり,目安よりも長い排水区間が多かった。目安は比較的軽度の侵食まで防止することを目標とするが実際の林道では車両の通行に支障をきたす激しい侵食を防止することを目標に横断溝が配置されていると考えられる。一方,緩勾配の区間や集水域の奥行が深い区間などで目安よりも短い間隔で横断溝が配置される場合もあり,実際の排水区間の長さは目安に対して数十mのオーダーでばらついていた。縦断勾配が同じでも,必要な横断溝間隔は場所によって数十mのオーダーでばらつくことが示唆された。(著者抄録)