抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本の国産旅客機産業の特徴,進展,について連載記事として解説した。本稿はその3回目である。本稿では,まず,航空機産業が持つ波及効果とMRJ開発について述べた。航空機産業における製品の特徴として,1)最先端の素材,部品技術の結集であり広い裾野を持つ,2)生産数が少なくライフサイクルが長い,3)企業経営としては製品化に高リスクが伴う,4)製品に要求される品質保証水準が極めて高い,5)製品は国家安全保障と関連が深い,6)高速と効率性を究極まで追求した交通手段に関連する製品である,等の特徴を説明した。特に,航空機産業の技術波及効果(当該産業で産み出された技術が他産業に移転され新製品の創出や生産効率向上など他産業の活性化を誘発する効果)の高さを強調した。この観点から見た,MRJの開発経緯,ビジネスとしてのエアライン航空機投入後のMRO(整備・修理・オーバホール)と呼ばれるアフターサービスのビジネスモデルおよび航空整備士の需給等今後の進展の課題,日本における装備品のシステムインテグレート動向とMRJ開発および認証制度等,日本の国産旅客機産業を巡る動向および課題を説明した。