抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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圧電薄膜はセンサやアクチュエータなどに使われている。近年では振動を利用した環境発電デバイスの試作も行われておりその重要性が高まっている。現在圧電体として主にPb(Zr,Ti)O
3(PZT)が用いられているが,PZTは鉛を含むため環境負荷が大きい。ペロブスカイト構造を有する(K,Na)NbO
3は非鉛圧電材料の1つである。(K
xNa
1-x)NbO
3の圧電特性はKの固溶量xにより変化する。本稿では(K
xNa
1-x)NbO
3ターゲットを用い,パルスレーザ蒸着法によりSrRuO
3/(001)SrTiO
3基板上に形成した(K,Na)NbO
3膜の結晶構造や電気物性について報告した。X線回折より,Kの固溶量の増加に伴う(K,Na)NbO
3の結晶系の変化は,バルクセラミックスと基本的に同じ傾向を持つことが明らかとなった。(K,Na)NbO
3膜はすべて強誘電体に特徴的なP-Eループを示し,残留分極はx=0.5で最大約40μC/cm
2になった。一般的な現象論から残留分極が大きいほど圧電特性が大きくなることが知られていることから,この組成近傍で大きな圧電特性が期待される。