抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論では,エンジニアリング・デザイン教育における失敗学教育の必要性について議論する.デザイン担当者は,常に成功をめざしている.にもかかわらず,わずかな「見落とし」が失敗を招く.見落としを防ぐためには,失敗事例を分析し,その原因となった本質的要因を解明し,その要因から他の事例にも失敗を招き得る一般概念としての「上位概念」を抽出して知識化する.そして上位概念から自らがデザインする事例へと,類推によって展開させる思考が必要となる.また,失敗を防ぎ,安全かつ信頼できるデザインを作るためには,エンジニアの「気づき」が必要である.そして気づきを得るためには,失敗に学び,そこから得た知識を活用する方法を身につけることが重要である.失敗学は,失敗を分析し,その分析結果を活用できる形に知識化し,新たなデザインに活用するための思考法と方法論である.成功した先例だけでなく過去の失敗を学び,それを省みることは,現代のエンジニアにも必須と考える。