抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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(1)今回の調査研究で,佐伯市本匠大字風戸字高蘇地区の床木層分布域で鳥巣石灰岩体の存在を再確認でき,その露出状況を明らかにすることができた。同時に,本鳥巣石灰岩より六放サンゴ化石10属11種,海綿動物化石1属1種を識別した。これらは高蘇地域から初めて報告された六放サンゴ化石および海綿動物化石の産出記録である。(2)これらの化石が示す地質時代は,高蘇の鳥巣石灰岩が他の地域の上部ジュラ系鳥巣石灰岩と同時代であることを示している。この産出時代のデータは,江口(1951a)のものと矛盾しない。(3)今後の課題として次の点が挙げられる。1)東九州の他の鳥巣石灰岩(新開層,津井層)との共通種が少ないことは採集試料の少なさによるものかそれとも他の要因によるものか。今後より多くのデータから比較検討が必要である。2)本鳥巣石灰岩が,床木層中に胚胎することについて,そのテクトニックな背景を明らかにする必要がある。今後さらなる調査研究が必要である。(著者抄録)