抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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食品業界に対する安全性及び品質の要求はますます高まっている。いつ,どの頻度で食品を検査すべきかは,その検査を要求するのはだれで,なぜかによることが多い。メーカーが検査する理由はHACCP検証,シェルフライフ設定,高リスク原料チェックなどで,小売/外食業者は安全性確認のためである。検証済みのHACCP,確認されたCCPの状態で製造した食品であれば,理論上は安全な食品ができた筈である。この原理により最終製品の検査はかなり軽減されている。但し食品微生物の分布は均一ではないため,大量の試料を分析した場合でない限り,統計的有意差のある微生物検査データを全バッチに外挿することはできない。在来の培養法による食品には時間がかかり,菌株同定が正確にできないなどの問題がある。CDCとPulse Net社が開発した多遺伝子座可変数タンデム反復解析(MLVA)フィンガープリント法は迅速に原因微生物の特定を可能にした。アレルゲン汚染に対処するにはまずHACCPのリスク評価を行ない,次いでモニタリング,管理計画を作成して必要な是正ができるようにする。大規模の食品工場では食品の微生物検査は安全性確保に重要であるが,細菌のフィンガープリンティングは食中毒防止に重要な役割を果たすものである。