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J-GLOBAL ID:201502210395043947   整理番号:15A0529151

古機巡礼/二進伝心 微分解析機再生プロジェクト

著者 (1件):
資料名:
巻: 56  号:ページ: 502-507  発行年: 2015年04月15日 
JST資料番号: G0427A  ISSN: 0447-8053  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 解説  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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近年,欧米においてかつて活躍した微分解析機を再生したというニュースが届くようになった。本稿では,東京理科大学にある微分解析機の再生の経緯を紹介した。著者が再生計画を提案したのは2011年秋頃であった。2013年3月に再生プロジェクトを始めることになり,微分解析機の状態を詳しく調べることになった。調査の結果,積分機,トルク増幅器,出力卓などは情報通信研究機構(NICT)に移送してそこで修復せざるを得ないということになった。それと同時に,理科大に微分解析機の再生プロジェクトを申請し,また理科大,国立情報学研究所(NII),NICTによる共同研究契約を始めることになった。作業を開始する前に,現状の図面を作っておくことになり,6月に計測作業が行われた。その後積分機2台を取り外し,NICTへ移送した。8月に移送してあった0号機の積分機とトルク増幅器の解体と清掃を行った。9月に2台目(1号機)の分解を行った。12月にNICTでトルク増幅器と積分機を接続した。見かけは快調で無負荷ではトルク増幅器が静かに回転していることを確認した。2014年1月にトルク増幅器の増幅度を計測すると,数倍~十数倍しか出ていないことが判明し,いろいろな解決案を出した。4月にNICTから積分機とトルク増幅器2組を理科大に移送した。その後,微分解析機の調整を行った。6月4日に理科大で開催された情報処理学会2014年度定時総会で公開運転した。公開後,出力卓と入力卓の整備にとりかかり,出力卓は9月に微分解析機に接続され,入力卓は11月に理科大に戻り,12月1日に完成報告会を開催した。2015年1月からは来館者向けに週2回の公開運転を実施している。1月半ばに修理の終わったフロントラッシュが装着されたが,その実力の検証はこれからである。
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