抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
セメント協会・C-S-H研究会の発足を機に,C-S-H(ケイ酸カルシウム水和物)の理解の一助としまた物性との関係を述べるため,著者の研究事例も引用しながら解説した。C-S-Hは結晶周期が短いので同一物としての同定が行いにくい。また明確な結晶構造を持たず液個界面が不明確なため乾燥により様々に変質する。硬化セメントペーストの相対湿度と含水率の関係におけるヒステリシスや,乾燥履歴の違いによる湿度と収縮ひずみ関係の相違は,このC-S-Hの状態に起因している。収縮低減剤の効果のメカニズムとして毛管張力理論があるが,それだけでは説明できない実験結果もその後現れた。そこで著者は乾燥試験開始前までの養生状態と収縮低減剤の有無をパラメータとした実験を行った。結果をC-S-Hの観点から考察し,収縮低減剤には2つの機能があることを説明した。研究会の活動構想についても触れた。