抄録/ポイント:
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硫化亜鉛は,太陽エネルギーおよび光電子利用において大きな需要を有するp-型透明導電材料の開発のための優れた候補である。Cuによるドーピングは太陽スペクトルへの光透過性を維持したままZnSをp-型にする1つの潜在的な方法であるが,これはZnS中のCuの極めて低い溶解度およびp-型特性を取り除く電荷補償機構による制約を受ける。これらの機構は結晶構造(c-ZnS)と非晶質構造(a-ZnS)とで異なり,これら2種類のZnS相におけるCuのドーピングの傾向ならびにp-型材料を形成する実現可能性を差別化する。本研究においては連続ランダムネットワークモデルおよびHubbardのエネルギー補正を有する密度汎関数理論(DFT+U)を用いてc-ZnSとa-ZnSとの両方におけるCuドーピングの基本的な検討を行った。2つのCu
Znおよび1つのS空孔を含む錯体の形成はどちらの相でも非常に有利であった。DFT計算によって得たこの電荷補償Cu錯体の局所環境は従来のEXAFS測定値と良好に一致した。一方でa-ZnSにCuを取込むとその結晶対応物(閃亜鉛鉱型)と比較して許容性が高く,より高いCu濃度の可能性を示した。他方で,a-ZnSにおけるp-型特性を補償する別の固有機構すなわち共有結合S-S「ダンベル」単位の形成もあった。S-S結合を形成する局所構造のこの再構成は自発的に進行可能であり,従ってZnSのp-型ドーピングは非晶質相中でさえ困難であった。Copyright 2015 Royal Society of Chemistry All Rights reserved. Translated from English into Japanese by JST