抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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東アジアの河川で,はげしい森林化が広く起こっている。それは,礫洲あるいは砂州の生態系を悪化させ,洪水防御に影響し,そして川の景観を変える。砂州における森林化および植生更新を調節するため,数値シミュレーションモデルによるものであれ,経験的学識よるものであれ,対処後の将来プロセスを予測する適切なツールが必要である。こうした背景から,砂州における植生生長過程をシミュレートするため,フィールド観察で得られた経験的学識に基づくダイナミックモデルを開発した。樹木生長やバイオマス,草本バイオマス,および土壌窒素含有量について,さらに理解するため,日本のいくつかの河川で観察を行った。モデルは,4つのモジュールで構成されている。水理モジュールは,洪水氾濫,フラッシングおよび堆積プロセスを記述する。樹木モジュールは,侵入,生長および樹木密度の変遷を記述する。草本モジュールは,環境条件の関数として草のバイオマスを記述する。最後は,土壌モジュールで,主に窒素収支を記述する。モデルは,日本の中央部に位置する荒川に対してうまく適用され,大きな洪水後の30年間についてシミュレートした。シミュレーションは,ニセアカシアとヤナギ科の2種の樹木のプロセスに関連した数ケースについて行った。続いて,砂州の森林化メカニズムを説明するためにモデルを適用したが,砂州は,粗い堆積物の供給が減少した結果であるという可能性のある理由を示すものである。また,異なる水理的プロセスによる樹木と草本の影響についても論じている。Copyright 2015 Wiley Publishing Japan K.K. All Rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.