抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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沿岸漁業及び栽培漁業の双方で重要魚種であるヒラメ資源の現状ならびに今後の展開について記述した。種としてのヒラメの分布域は幅広く,千島列島以南から南シナ海にわたる。雄は2歳,雌は3歳で成熟し,水深50m以浅の海域で産卵を行なう。仔魚は約1か月の浮遊生活を経て水深10m以浅の浅海域に着底し,主にアミ類を食べて成長する。全長10cm以上になると次第に沖合域に分布域を広げるとともに,魚食性へと変化する。寿命は15年程度と推定されている。主に刺網,定置網,底曳網で漁獲され,日本海北・中部系群の漁獲量は1970年代に2000tを超えることもあったが,近年は1000t前後で低位に推移している。年齢別漁獲尾数を基にしたコホート解析により,1999年以降の資源量はおおむね2300~2800tで比較的安定に推移している。資源量の約45%が漁獲されている。加入資源の有効利用の観点からも,親魚資源保護の観点からも現状の漁獲圧は高いと考えられる。