抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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筆者らは Lugano湖集水域にあるスイスとイタリアの7河川の水温と流量について,気候温暖化と土地利用変化の影響を調べた。さらに,地域気候シナリオに基づき,将来の河川状態についても予測を試みた。1976年と2012年の間に研究対象河川は1.5-4.3°C水温上昇したが,一方,流量は長期のトレンドを示さなかった。水温上昇傾向は集水域の都市化と,2つの大規模気候振動である北大西洋振動および大西洋数十年規模振動とによって引き起こされた。これに対して,大気のCO
2増加による放射活動の独立的な影響は定かでなかった。しかしながら,現在と2070年-2099年との間では,放射活動は流水水温をさらに上昇させ(+3-7°Cまで),夏期流量を減少させ(-46%まで),そして冬期流量を増加させる(+96%まで)と予測された。これらの結果は 多くの影響を受けやすいヨーロッパ河川の長期的な水温および流量のトレンドドライバについて新しい見方を提供するものである。現れてくる姿は変化の1つであり,温室効果ガスの力は,過去のトレンドドライバであった気候振動や都市化に追いつきつつある,ということである。この変化は,河川の水温および流量の将来変化に対して,より指向性のある特徴を印象付け,田舎の河川に対する人為的水温上昇を拡大するであろう。河川の生態系において拡散する将来の影響は,地方から国家スケールでの適応対策と,地球規模での温室効果ガス排出の低減を必要とするだろう。Copyright 2015 Wiley Publishing Japan K.K. All Rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.