抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
群馬県に生息するシカの食性を明らかにするために,群馬県赤城山鳥獣保護区において捕獲されたシカ458体を対象に食性分析を行った。その結果,標高約1,400mおよび標高約1,200mで捕獲されたシカの食性は,いずれのエリアも春から秋にかけて草本類とグラミノイドを多く利用し,秋から春にかけてはグラミノイドと広葉樹の枯葉,堅果類,液果類を多く利用していることが明らかとなった。しかし,草本の占める割合が標高1,200m付近では有意に少ないことも示された。また,冬季にササの割合が増加することから,常緑であるササが越冬期のシカにとって重要な食物となっていることが示唆された。これらのことから,シカの食性は周囲の食物環境を反映しており,また,季節的に採食可能な食物環境を反映している可能性を指摘した。(著者抄録)