抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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家畜ふん堆肥の施用を前提とした肥培管理技術を開発するため,茨城県つくばみらい市において,牛ふん堆肥施用量ならびに窒素施肥量を異にする条件で飼料用米向け有望品種を栽培し,収量と窒素吸収量との関係を調査した.2010年は日本晴と北陸193号,モミロマン,ミズホチカラを,2011年は北陸193号とタカナリ,おどろきもち,もちだわらを供試した.いずれの年次も,成熟期の粗玄米重と地際刈り乾物重は,全供試品種とも窒素施肥量がもっとも多い多肥区(2010年10gm
-2,2011年14gm
-2,うち4gm
-2は幼穂形成期に追肥,また牛ふん堆肥6kgm
-2を2009年まで4年間連用)で最大であり,窒素吸収量も同様の傾向であった.各年次の粗玄米重の最大値は,2010年は多肥区の北陸193号における786gm
-2,2011年は多肥区のタカナリにおける917gm
-2であった.粗玄米重は,幼穂形成期から出穂期までの窒素吸収量と有意な正の相関を示し,この期間の窒素吸収量は飼料用米向け品種が多収性を発揮するために重要であることが示唆された.北陸193号は,2011年の多肥区における出穂期窒素吸収量が16.2gm
-2と本試験でもっとも大きく,有望と判断されたが,粗玄米重800gm
-2の実現に必要な出穂期窒素吸収量は14.5gm
-2と試算され,2010年多肥区の施肥設計を基にすると,2kgm
-2を上回る牛ふん堆肥の連用が必要と推察された.(著者抄録)