抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
II価またはVI価のキセノン化合物は数多く合成されているが,IV価のキセノンの化学及びその化合物はまだ未開拓な分野である。本論文は,1962年から2014年におけるXe(IV)化合物の合成,性質,構造及び結合性研究に関する包括的レビューである。最初に,四フッ化キセノン(XeF
4)の合成,構造キャラクタリゼーションと物理的性質,熱化学的性質,Moessbauerスペクトル(XeCl
4を含む)及びXeF
4の分子付加化合物(XeF
4・XeF
2,([XeF
5][CrF
5])
4XeF
4)の構造と性質についてまとめた。次に,XeF
4のフッ化物イオンドナー特性を[Mg(XeF
2)(XeF
4)][AsF
6]
2の生成及び[XeF
3]
+塩の生成とそれらの性質の観点から論じた。また,XeF
4のフッ化物イオンアクセプタ特性,すなわち[XeF
5]
-塩生成及びそれらの結晶構造,
19F及び
129XeNMRスペクトル,Ramanスペクトル及び結合性について論じた。さらに,オキシドフルオリドとXe(IV)の酸化物について,XeOF
2,F
2OXeNCCH
3及びXeOF
2の合成,[XeOF
3]
-アニオンの生成,Xe(IV)及びXe(II)/Xe(IV)混合酸化状態のヒドロキシフルオリドカチオン塩の合成及びXeO
2の合成とそれらの構造及び分光学的性質について論じた。最後に,Xe(IV)の多原子リガンド誘導体の合成,構造及び分光学的性質を,F
5TeO基を含むXe(IV)誘導体,F
3XeOIOF
4,Xe(OCOCF
3)
4,[C
6F
5XeF
2]
+カチオン塩,についてそれぞれ論じた。