抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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FDAが’ビッグ5’と呼ぶ感染性の高い食中毒微生物はノロウイルス,A型肝炎ウイルス,サルモネラ,志賀毒素産生大腸菌及び赤痢菌で,これらは少量の感染でも消化管で増殖して糞便中に大量のウイルスを排出して食品に容易に汚染する。アメリカの食中毒アウトブレーク原因の約半数を占めるのがノロウイルスで,人と人の接触で糞便や嘔吐物経由で感染することが多い。CDCはノロウイルス感染の70%は食品取扱い者が感染源としている。A型肝炎ウイルスも人と人の接触性で,血液や糞便を経由して感染する。食品取扱い者が一次感染源で,即席食品,果物,野菜,貝類,氷,水経由の感染が疑われている。A型肝炎ワクチンが1995年に導入され,子供,旅行者,高リスク者が接種を受けている。米国農務省が資金を出したノースカロライナ大学のノロウイルス共同研究プロジェクトは6つ(分子ウイルス学,検出法,疫学及びリスク評価,エクステンション・アウトリーチなど,情報公開・今後の展開)のコア項目についての成果を公表した。その他,農務省によるノロウイルス及びA型肝炎ウイルスに関する新研究プロジェクト,2015年のIFT年次大会で報告されたテネシー大学,デラウェア大学,Yonsei大学,メイン大学などによるウイルス研究について紹介した。