抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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プラスチック成形金型における,入れ子構造は,組み立てた状態では,金型に入れ子は一体化されている。しかし現実には,ずれて成形に支障をきたすこともある。金型を分解しないメンテナンス,分解するオーバーホールを定期的に行う必要がある。成形に支障がなくても,定期的にオーバーホールして,入れ子を外して洗浄する。少しでも傷や汚れがあれば補修して磨き直す。また,海外工場の場合にはメンテナンスやオーバーホールが苦手である。1)始めに,入れ子構造の原理について述べた。2)次に,入れ子構造のトラブル対策の事例をあげた。金型加工の都合から,一体化金型にできない場合,入れ子にするが,ベリリウム銅などの異なる材料も用いることができる他,入れ子ごとに別の工作法も使える。ただし,海外ではベリリウム金型用のベリリウム銅が入手困難なことがある。金型工場の設備によってはできない工作法がある。金型製作途中で入れ子が問題になると,金型費用が増すだけでなく,成形品品質と成形サイクルに影響する。一体でつくった場合より金型が大きくなり,成形コストが高くなる。そこで,実際の金型設計では,最初の構想図を書く段階で入れ子構造を決める。構想図を提示してグループ討議することで,金型のトラブルはかなり防げる。海外では,チームプレーより個人プレーが尊重される傾向があるので,海外で金型を製作する場合は,特にこの手順を主張すべきである。3)金型メンテナンスの注意点をあげた。海外では人の定着率がよくないところがあり,作業者が経験不足のことがある。金型メンテナンスのために,詳細なマニュアルを作成することが重要である。