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J-GLOBAL ID：201502216144022184   整理番号：15A1372509

高分子の分子間空隙におけるポジトロニウムとその利用

Positronium in intermolecular open space of polymers and applications

著者 (2件)： 小林慶規 (産業技術総合研 計測フロンティア研究部門) ,  島津彰 (日東電工 機能設計技セ)
資料名： 陽電子科学  (日本陽電子科学会会報)
号： 1  ページ： 3-11  発行年： 2013年09月01日 
JST資料番号： F1636A  ISSN： 2188-0107  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 高分子の分子間空隙におけるポジトロニウムとその利用に関して,1)ポジトロニウムの形成,2)高分子中の陽電子,3)高分子中のポジトロニウム,4)ポジトロニウムを利用した高分子材料の研究,の内容で講じた。電子と陽電子の束縛状態であるポジトロニウムは,通常,ブロッブ(高密度のイオン・電子対の形成領域)内の陽電子により形成されるが,ブロッブ外陽電子がポジトロニウムを形成することもあり,それらを分けて論じた。ポジトロニウムを形成しなかった陽電子は0.5ns程度の寿命で電子と2光子消滅する。高分子中で生成されたポジトロニウムは短時間で分子間空隙に入り込み,局在化する。オルトポジトロニウムのピックオフ消滅を利用すれば,高分子材料の自由体積,気体拡散性,透過性などの研究が可能である。

シソーラス用語： *ポジトロニウム ,  *高分子 ,  間隙 ,  陽電子 ,  電子 ,  寿命 ,  対消滅 ,  自由体積 ,  固体内拡散 ,  透気性 ,  拡散係数 ,  *陽電子消滅 ,  *陽電子寿命
準シソーラス用語： オルソポジトロニウム ,  気体透過性 ,  分子間空隙

分類 (1件)： 陽電子消滅  (BK16052L)

引用文献 (21件)：

• S. V. Stepanov, V. M. Byakov: ”Physical and Radiation Chemistry of the Positron and Positronium,” in Principles and Applications of Positron & Positronium Chemistry, edited by Y. C. Jean, P. E. Mallon, D. M. Schrader (World Scientific, New Jersey, London, Singapore, Hong Kong, 2003), pp. 117-149.
• K. Hirata, Y. Kobayashi, Y. Ujihira: J. Chem. Soc. Faraday Trans. 93 (1997) 139.
• Y. Kobayashi, H. F. M. Mohamed, A. Ohira: J. Phys. Chem. B 113 (2009) 5698.
• Y. Kobayashi: Defect and Diffusion Forum 331 (2012) 253.
• Y. Kobayashi, C. L. Wang, K. Hirata, W. Zheng, C. Zhang: Phys. Rev. B 58 (1998) 5384.

タイトルに関連する用語 (3件)： 高分子 ,  空隙 ,  ポジトロニウム