抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,観測史上経験していない降雨量や降雨強度が見られる状況があり,このような状況下では過去の災害経験を基本とした土砂災害リスクの指標では災害に対する十分な対応に結びつかない可能性がある。このためには,経験的なデータから危険度を判断するのではなく,降雨を入力した力学的な斜面安定解析から安全率を求め,この安全率から危険度を判定することが必要となる。著者らの一人は,表層土塊を対象として10m格子間隔のセルで時間毎に安全率を計算する手法を提案した。この手法は,地形を格子間隔で数値モデル化し,格子点に表層土厚を設定して,降雨を入力し,飽和横流れ浸透流解析により地下水位を計算し,無限長斜面安定解析式を用いて各セルの安全率を時間毎に計算するものである。本稿では,兵庫県上郡町において出現する代表的な地質における適応性を検討した結果を報告した。本モデルの再現計算の結果,適用を試みた地質に対して,適切な層厚モデルを設定することにより,空中写真判読からの崩壊判定に対し80%程度の的中率を確保することができた。