抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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世界経済フォーラムの報告書「グローバルリスク」で,世界リスクにおける「水危機」の重要度が強調され,また,UNEPでは「水ストレス」状態にある国の拡大が指摘されている。このような状況下,世界的水問題の解決のための定量的分析とステイクホルダー間共有の基礎情報としてのウォーターフットプリントに,国際的関心が高まり,国際規格としてISO14046が発行された。本稿では,このISO14046の実施手順とその利用方法を示し,今後の展望をまとめた。ウォーターフットプリントにおいてライフサイクルを考慮する意義を説明したうえで,年間500件を超えるウォーターフットプリント関係の論文が出されているが,その実施例のいくつかを紹介した。また,ウォーターフットプリントの国際規格に関しては,水に関わる用語,例えば,「水の利用性」,「水の希少性」などの定義,基本フロー,実施手順,影響評価手法について解説した。今後の方向としては,ウォーターフットプリントのインベントリーデータベースと影響評価手法に,今後の開発研究成果を反映させ,信頼性を高めるとともに,水リスクに関するコミュニケーションツールとしてのラベル化やグリーン購入推進のためのプログラムの構築が求められることなどを指摘した。