抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ブルーカーボンと呼ばれる海洋生態系によって固定される炭素のうち,沿岸域における炭素固定は,主にマングローブや塩性湿地,干潟や藻場によって行われている.本研究では,伊勢湾内の造成アマモ場と天然アマモ場において,炭素固定量の定量的な評価を実施した.年間の現存量の変化より,アマモ草体の生産量と枯死量を,明暗条件のチャンバーを用いた現場実験により,アマモの呼吸量と光合成量を算出した.その結果,生産量(光合成量)と枯死量,呼吸量の総和から年間のアマモの炭素固定量を推定すると,造成と天然アマモ場でそれぞれ,225g-C/m
2/year, 180g-C/m
2/yearと推算でき,安定的な天然アマモ場と比較して生産量の高い造成アマモ場のほうが炭素固定量が高くなった.両海域アマモ場全域における炭素収支は造成アマモ場(2ha)で4.5t-C/year, 天然アマモ場(100ha)で180t-C/yearの炭素をブルーカーボンとして固定していることが分かった.(著者抄録)