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J-GLOBAL ID：201502218629845050   整理番号：15A1156926

金型の付加価値を高める高精度・高機能表面加工技術 総論 テクスチャによる機能表面の創成(高機能表面形状・パターンの創成)

著者 (1件)： 諸貫信行 (首都大学東京)
資料名： 型技術  (Die and Mould Technology)
巻： 30  号： 11  ページ： 018-021  発行年： 2015年11月01日 
JST資料番号： X0147A  ISSN： 0912-5582  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： テクスチャ(表面微細構造)により実現可能な機能を概説し,いくつかの事例を紹介し,型転写への適用可能性と課題を述べた。1)テクスチャによる機能実現について,説明した。テクスチャは,流体の濡れ性や流動性を調整でき,固体との摩擦や気体との接触状況,生体組織との間の適合性も調整できる。さらに光や電波の反射・吸収も変えられる。矩形断面テクスチャのピッチに応じ発現機能も異なるが,ピッチと機能の関係は一意には定まらない。流体が介在した摩擦では,テクスチャで圧力を下げられれば,より安全な床が得られる。テクスチャで液滴の接触角を変えることもでき,微小ピッチの高アスペクト比構造で,親水的表面を超撥水面にもできる。0.6mm以下のピッチの矩形断面をもつ試料で,液滴が転落を開始する傾斜角は,平坦面に比べ小さくなり,溝に平行方向だけでなく,直角方向にも効果が認められた。無反射面製作例では,シリコン基板に微粒子を整列させ,ドライエッチングのマスクとして用い,波長以下のピッチの凹凸構造を設けることで反射が起こりにくくなる。テクスチャを転写したシリコーン樹脂構造は,生化学分析の感度を向上でき,また,培養細胞の足場とし,接着強度を調整したりできる。次に,2)型転写への適用可能性と課題を述べた。表面機能の実現には,高い空間周波数と高アスペクト比が求められる。しかし,周期構造のピッチや幅が小さくなると転写性が悪くなりがちで,転写可能な空間周波数も限られると考えられる。アスペクト比が大きくなると転写高さが不十分になったり,離型の際に構造が壊れることもある。以下,3つを紹介した。a)樹脂成形金型表面にテクスチャを設け,溶融樹脂の流動性を向上できると考えられ,方法として,リソグラフィとエッチングの組合せ,レーザー加工,微粒子などの付加・固定化や有機機能材料の単分子膜を設けることも考えられる。b)成形品の機能化と課題。c)材料の付加による機能実現の可能性は,種々の機能材料を組み合わせ,特定のパターンを設けることができれば,新機能の付加や複数機能の合理的実現も可能になる。

シソーラス用語： *金型 ,  プラスチック成形 ,  付加価値 ,  *表面加工 ,  精密加工 ,  *表面構造 ,  *微細構造 ,  *表面処理 ,  表面改質 ,  *パターン形成 ,  形態 ,  表面 ,  *パターン転写 ,  製品 ,  機能材料 ,  エッチング ,  リソグラフィー ,  レーザ加工 ,  微粒子 ,  切削 ,  超精密加工 ,  ウエハ【IC】 ,  ケイ素 ,  ドライエッチング ,  付加製造
準シソーラス用語： アディティブマニュファクチャリング ,  シリコン基板 ,  ナノテクスチャ ,  プラスチック金型 ,  *プラスチック成形用金型 ,  プラスチック製品 ,  金型加工 ,  高付加価値 ,  単分子膜 ,  超精密切削 ,  *表面機能 ,  *表面形状

分類 (3件)： その他の表面処理  (WC08070F) ,  特殊加工  (QC04000Y) ,  成形工程とその装置一般  (YH04030C)

タイトルに関連する用語 (6件)： 金型 ,  付加価値 ,  表面加工 ,  テクスチャ ,  創成 ,  表面形状