抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
2012年度,国立高等専門学校機構は,将来の産学連携共同教育事業の核となる教員の育成を図ることを目的として,オムロン(株)での教員研修を開始した。研修期間は1年であり,主な業務は,産業界において中核となる制御機器であるPLCを用いた教育用の機材開発およびその活用である。サーボモータや画像センサ,エンコーダなどと同期制御ができ,リアルタイム処理が可能な最新のPLC,Sysmac NJを用いた倒立振子制御装置を,沼津高専,仙台高専,オムロンが共同で開発した。開発した教材の特徴は,シーケンス制御・モーション制御・フィードバック制御の3種類の制御を学ぶことができ,また,セミナなどでの利用を考慮して,コンパクトで可搬性を有する点である。さらに,MATLAB/Simulinkで設計した制御系を実装できる点は,他のPLCには無い特徴であり,次世代の生産技術を支える技術者を育成するための教材として,有効であると考える。開発した装置は,オムロンによる民間企業向けセミナ,高専の教員・技術職員を対象としたセミナにて活用した。その成果として,4つの高専にて本装置の利用が計画されている。また,民間企業における教材としての活用も進行中である。さらに,高専での研究活動にも応用している。すなわち,高専における教育・研究や,産業界における教育の支援を行うという本研究の目的は,すでに達成され始めたといえる。