抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿は,高齢者の地方移住に関し,東京圏における高齢者の実態と「東京圏高齢化危機回避戦略」について報告した。先ず,「東京圏高齢化危機回避戦略」に関し,2015年6月,日本創成会議の首都圏問題検討分科会が,「東京圏高齢化危機回避戦略 一都三県連携し,高齢化問題に対応せよ」を発表したこと,その中で特に注目されたものが,東京圏の高齢化に伴う医療介護のサービスを東京圏の高齢者の地方移住で解消しようという提案であったこと等を報告した。次に,東京圏における高齢者の実態に関し,高齢者夫婦のみの世帯,さらにはひとり暮らし高齢者世帯が増加してきていること等について報告した。最後に,高齢化問題解決の方向性に関し,東京圏の高齢者を地方に移住させるという方策の効果は,かなり限定的とならざるを得ないこと,東京圏で安定している高齢者層が,果たしてどれだけ地方への移住を希望するのかということ,首都圏の高齢者の地方移住方策は,当事者の気持ちとは大きな隔たりをもつものであり,実現可能性としては課題が多いこと等を報告した。