抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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航空機用の歯車減速(Geared)ターボファンエンジンの特長,必要な技術,および技術開発の動向について概観した。初めにGearedエンジンの定義と構造(エンジン低圧タービン系-減速歯車-ファン)を説明し,高バイパス比化に伴うファン直径の増大と低回転数化に対応可能な手段として低圧系の小型化,燃料消費率の10数%以上の低減,騒音の20dB以上の低減,エミッションの半減等の特長を挙げた。小型軽量で入出力同軸の遊星歯車(減速比3~4)および二重反転ファン駆動が可能な差動遊星歯車機構(減速比7~8)を含む必要な歯車技術を紹介した。国内のオープンロータ用パワーギアボックス(伝達馬力20000hp等)の技術開発事例について,小型軽量化&高信頼性のための二重ヘリカル歯車,ミスアライメント低減構造,歯型修正機構等,および損失低減&伝達効率向上のための潤滑油撹拌損失低減(-40%),歯面仕上げによる摩擦低減等の技術と最終的な動力伝達効率の結果(99.6%)を示した。欧州クリーンスカイ・スキームにおけるRollsRoyce,MTU等の三社,並びに米国FAAのCLEENプログラムにおけるP&W社の各Gearedエンジン開発を紹介した。今後は一層の高バイパス比化と更にはオープンロータ化に適用されるとして,歯車損失の低減と伝達馬力の増加への対応が課題とした。