抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
従来のコーティングチェーンNEP仕様の高い防錆性に加えて,アルカリに対して優れた耐薬品性を示すコーティングチェーン「ネプチューン」を開発した。本稿では,ネプチューン用水系耐食塗料プログレート230a(以下,P-230)開発の概要とその性能を紹介した。開発目標を,1)防錆性として塩水噴霧試験700時間で赤錆なし,2)耐薬品性として次亜塩素酸Na140時間で赤錆なしおよび水酸化Na5時間で塗膜剥離なしとした。NEP仕様は亜鉛系下地処理とベースコートに含まれた亜鉛による犠牲防食作用とトップコートの一つであるアクリル樹脂で腐食因子を防いでいた。ネプチューンでは,このアクリル樹脂をウレタン樹脂に変え,最適な主剤と硬化剤の組合せ,配合率および焼付温度を見つけた。更に水中で安定化させることが難しい亜鉛を水系塗料の顔料として利用するために,ある添加剤とシリカ化合物で安定化する方法を開発した。亜鉛以外に添加する金属AおよびBの添加量の組合せも,防錆性と耐薬品性が両立する組合せを把握し,P-230の開発に成功した。処理工程の概要を示した。ネプチューの試験結果,防錆性はNEP仕様と同等以上,耐薬品性は旧DP仕様を大幅に上回る性能を達成した。