抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,SNS(Social Networking Service)において,スパムを配信する等の行為を行う不正アカウントの検出が急務である。その検出法として,友人数の多いシードと呼ばれる代表アカウントを起点にその友人に信頼値を分配し,信頼値の低い者を不正アカウントとして検知するPI(Power Iteration)法及び,不正アカウントに流入する信頼値を抑制するため,共通の友人が少ない者同士の友人関係を不正アカウント-正規アカウント間の友人関係と見なして関係を剪定するGP(Graph Pruning)法が存在する。しかし,PI法においては,一般に友人数の多いアカウントは同一コミュニティに属す傾向があるため,選択されるシードが偏り,信頼値が均一に分配されない問題がある。また攻撃者が複数の不正アカウントを用いることで共通の友人数を増大し,GP法における剪定を回避できる問題がある。そこで本稿では正規アカウントに対してより均一に信頼値を割り当てるため,SNS全体に対してコミュニティ検出を行い,検出された各コミュニティの中から友人数の多いアカウントをシードとして選択する方式を提案する。さらに選択したシードを起点に信頼できるアカウントの領域を求めることで複数の不正アカウントを用いた場合に対してもロバストな剪定方式を提案する。これら2つの提案により,正規アカウントに分配される信頼値を増大し,不正アカウントに分配される信頼値を低減することを可能とする。実データを用いた特性評価を行い,提案方式は従来方式と比較して各アカウントの正規性をより正確に判別可能であることを示す。(著者抄録)