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J-GLOBAL ID：201502221062735860   整理番号：15A1229942

高炉スラグとアルカリ性水溶液との反応によるエトリンガイトの生成条件

著者 (3件)： 原島亜弥 (早稲田大 大学院基幹理工学研究科) ,  原島亜弥 (新日鐵住金) ,  伊藤公久 (早稲田大 基幹理工)
資料名： 鉄と鋼
巻： 101  号： 11  ページ： 566-573  発行年： 2015年11月01日 
JST資料番号： F0332A  ISSN： 0021-1575  CODEN： TEHAA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 高炉スラグは,リサイクル材としての活用が期待されるが,その課題の一つにエトリンガイトが挙げられる。そこで本研究では,高炉スラグと接する環境水のpHがエトリンガイト生成に及ぼす影響とその生成機構の調査を行った。1)徐冷スラグ,水砕スラグおよび両者を混合したスラグのいずれも,純水に浸出させたことによるエトリンガイト生成は認められなかった。2)徐冷スラグ中に存在するS₂O₃^2-は,溶液中のCa濃度を増加させ,エトリンガイトの飽和指数を増大させる。3)徐冷スラグをアルカリ性水溶液に浸出させた場合,あるpHでエトリンガイトの生成が認められた。また,水砕スラグを混合すると,生成の臨界pHが低下した。4)エトリンガイト生成の律速段階はスラグからのAl(OH)^4-の溶出過程であると推定された。5)エトリンガイトを含むスラグを,純水及び乾燥空気中で加熱すると,いずれの場合もエトリンガイトは分解し,90°Cで約80%に達した。

シソーラス用語： *リサイクル ,  *高炉スラグ ,  副産物 ,  *資源再生 ,  エトリンジャイト ,  水砕スラグ ,  スラグ ,  浸出 ,  化学平衡 ,  熱力学的性質 ,  純水 ,  省資源 ,  応用プログラム ,  地球化学 ,  律速
準シソーラス用語： PHREEQC ,  アルカリ水溶液 ,  再資源化 ,  浸出試験 ,  生成機構 ,  熱力学計算 ,  分解率 ,  律速段階

分類 (1件)： 製銑  (WD01050P)

引用文献 (24件)：

• 1) 鉄鋼スラグ統計年報(平成25年度実績),鐵鋼スラグ協会,東京,(2014), 2.
• 2) K. Ito, H. Morishita, N. Sano, G. Watanabe and Y. Matsushita: Tetsu-to-Hagané, 66(1980), 1459.
• 3) S. Sato, M. Tokuda and M. Ohtani: Bulletin of the Research Institute of Mineral Dressing and Metallurgy, 33(1978), 115.
• 4) K. Tozawa and M. Yamagiwa: Bulletin of the Research Institute of Mineral Dressing and Metallurgy, 39(1984), 123.
• 5) T. Watanabe, Y. Hashiguchi and H. Sato: Trans. Iron Steel Inst. Jpn., 21(1981), 173.

タイトルに関連する用語 (3件)： 高炉スラグ ,  アルカリ性水溶液 ,  エトリンガイト