抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論文は,長岡安平の公園設計書にみる着眼点の傾向と設計思想について報告した。先ず,造園家長岡安平は,明治11(1878)年に東京府土木掛に奉じ,以降所属を転じながら全国の公園設計を手掛けたこと,長岡が設計にかかわった事業は187ケ所,そのうち公園は21都道府県におよぶ延べ70ケ所が確認できること等を報告した。次に,対象とする史料とその体式,設計方針の内容,設計の着眼点と意図を報告した。更に,着眼点の傾向,個別設計事項に含まれる意図,これまでの論評との比較と公園像を報告した。最後に,まとめとして,本論は,長岡安平の公園設計書6点を対象として長岡の公園設計についての詳細を取扱い,今回設計時期の違う公園設計書を比較しながら長岡の設計思想を検討したこと,本論で時期や来歴の異なった6箇所の公園設計書を取り上げ比較したことはより横断的で具体的な検証を可能とし,長岡安平の公園設計思想について,利用者本位の姿勢を第一とし,このためには過度に人工的,形式的ではない手法による天然の状態の改変もあったという新たな評価を加えることができたこと等を報告した。