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J-GLOBAL ID：201502221645044393   整理番号：15A0387914

黒潮系暖水波及が冬季東京湾湾口部周辺の流動と物質輸送に与える影響について

Influences of Kuroshio Warm Water Intrusion on Flow Structure and Material Transport in Tokyo Bay Mouth in Winter

著者 (1件)： 日向博文 (愛媛大 大学院理工学研究科)
資料名： 沿岸海洋研究  (Bulletin on Coastal Oceanography)
巻： 52  号： 2  ページ： 169-175  発行年： 2015年02月27日 
JST資料番号： L3747A  ISSN： 1342-2758  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 東京湾では湾口横断フェリーを利用した流速の長期連続観測が実施され,これまでボックスモデルによって計算されてきた海水滞留時間の季節変化が再検討されている。また,冬季の海水交換量減少に与える黒潮系暖水波及の影響が明らかになりつつある。湾口部における既往の観測結果も考慮すると,暖水波及時には東京湾渓谷西側の底層から湾内底層の高濁度水が湾外に流出していると推測された。さらに,近年浦賀水道で行われたADCPとサーミスタチェーンの係留観測結果や内部潮汐波に関する数値実験結果から,セジメントトラップ係留観測結果で確認された冬季暖水波及時における粒子状物質質量フラックスの増加の要因として二つのメカニズムが考えられた。一つは暖水波及時における湾内底層の高濁度水の流出であり,もう一つは浦賀水道渓谷内における内部潮汐波の共振に伴う沈降粒子の再懸濁であった。観測の課題として湾口部表層と海底直上の流動および水質の連続観測が必要であることを指摘した。また,数値計算に期待される課題についても整理した。(著者抄録)

シソーラス用語： 湾 ,  黒潮 ,  *水塊 ,  定期船 ,  海洋観測 ,  冬 ,  流速 ,  方向 ,  物質移動
準シソーラス用語： *東京湾 ,  流向 ,  *湾口

分類 (1件)： 沿岸海洋物理学  (DC06060N)

引用文献 (14件)：

• 日向博文・八木宏・吉岡健・灘岡和夫(2000):黒潮系暖水波及時における冬季東京湾湾口部の流動構造と熱・物質フラックス.土木学会論文集II,52,221-238.
• 日向博文・灘岡和夫・八木宏・田淵広嗣吉・吉岡健(2001):黒潮流路変動に伴う高温沿岸水波及時における成層期東京湾内の流動構造と熱・物質輸送特性.土木学会論文集II,56,93-111.
• Yanagi T., T. Saino, T. Ishimaru, H. Nakata and Y. Iwatsuki (1991) : Interdisciplinary study on the thermohaline front at the mouth of Tokyo Bay in winter. Journal of Marine Systems, 373-381.
• 長島秀樹・岡崎守良(1979):冬季における東京湾の流況と海況.沿岸海洋研究ノート,16,76-86.
• 鈴木高二朗(2013):東京湾の海水交換と貧酸素化に及ぼす淡水流入と風の影響について.港湾空港技術研究所資料,No.1276,97pp.

タイトルに関連する用語 (7件)： 暖水 ,  冬季 ,  東京湾 ,  口部 ,  周辺 ,  流動 ,  物質輸送