抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本全国に現存する水害常襲地の形成要因を明らかにすると共に,そこから今後の治水整備手法の在り方を示した。本研究では水害常襲地の特性を明らかにするために,より詳細なスケールにおいて日本全国の水害常襲地を抽出し,その分布や特性,形成要因を明らかにした。以下に本研究により明らかにした主要な成果を記した。1)約5年に1回以上水害が発生する水害常襲地は日本に未だ138か所存在することと,その分布を明らかにした。2)水害常襲地は既往研究で述べられているような狭窄部上流だけにではなく,主に狭隘な谷底平野に存在し,その割合は約8割となっていることを明らかにした。3)狭隘な谷底平野に位置する水害常襲地は築堤が困難であるために形成され,さらに築堤が困難な要因は,以下の2点である。・狭隘な谷底平野においては,貴重な生活基盤である平坦部を潰してしまう築堤を実施できない。・下流の治水整備が十分でないため,上下流バランスの問題から上流で築堤を実施できない。