抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論文では,プログラミング入門科目の新しい構成法について述べる。プログラミングの導入科目のように,それまで経験のない事柄を新たに学生に積極的に取り組ませるには,動機づけが欠かせない。動機づけには,学生が興味を持つ題材を演習に取り上げるのが効果的である。しかし,コンピュータ科学の応用範囲の拡大にともない,学生の興味は多岐にわたっている。このような状況をふまえ,本論文では,仮想小クラス制(VSC:Virtual Small Group Class)を提案する。VSCとは,現実の様々な適用範囲に対応して,学生が各自の興味ごとに異なるプログラミング課題を選択して挑戦できるようにするしくみである。一方で,このように学生の選択の自由度を増すと,選択によって学生の練度にばらつきが生じるおそれがある。そこで,最低限の練度を担保するためのしくみとして,認定試験(MT:Mastery Test)を提案する。MTは期末試験とは別に行う試験である。筆者らは,2010年度から所属する理系の情報系学部向けに,提案手法に基づくプログラミング入門科目の再構成に着手した。本論文では,VSCとMTを含むカリキュラムの構成法について述べ,さらに筆者らの取り組みと,それを通してVSCによって学生を動機づけされたこと,またMTによって最低限の学力が担保できたことを示す。(著者抄録)